先日、引越しする友達のために、気軽なポットラックパーティーがありました。そこに、ちらし寿司を作っていきました。
そんなに立派なものを作る時間がなかったし、もともとそんな腕はないのでかなりシンプルなものです。
でも、パーティーでは美味しいと食べてもらえました。(社交辞令かもしれませんが・・)
そして、レシピを教えてほしい!とまで言ってくれる優しい方までいました!!(これまた社交辞令かも・・・)
うれしくなった私は "OK!OK! It is easy !" と、料理を作るのが簡単なのかレシピを作るのが簡単なのかわからないような曖昧な返事で安請け合い。
そして、かなり苦戦しながらレシピを作りました。
でも、英語レシピを作ることでとても英語の勉強になりました。さらに、英語だけでなく米と酢の勉強になりました。
今日は、そんな話を書きたいと思います。
ポットラック(Potluck)パーティーとは
食べ物を持ち寄るパーティーの事です。ポットラックという言葉は、Pot(鍋)+Luck(幸運)です。なんだかめでたい感じがします。手作りの場合が多いですが、手作りでなくても(お店で買ってきたものでも)良いのです。
米と酢の勉強
ちらし寿司づくりで重要な、米と酢。日本でレシピを書くなら、”米” 、”米酢” と書けば十分です。
しかしアメリカでは米も酢もたくさんの種類があるので、ちょっと注意が必要です。
アメリカで売ってる米の話
アメリカのスーパーではとても多くの種類の米が売られています。細長い米、黒い米、玄米のような茶色の米などなど。
米は大きくジャポニカ米とインディカ米に分けられ、日本の白米のような粒が丸い米はジャポニカ米に属します。世界的にはインディカ米の消費量が多いとされいて、アメリカのスーパーでは細長い粒のインディカ米が多くならんでいます。
White Riceと書かれているのをみると日本の白米(うるち米)を想像してしまいますが、細長いお米(Long-grain rice)がほとんどです。
なので”Rice”とだけ書くことは、ちょっと不親切です。そこでShort-grain rice(短粒米)と書くことにしました。
日本で見るコシヒカリは Short-grain rice(短粒米)に分類されています。
また、Short-grain rice をネットで検索するとコシヒカリのような米が出てきます。 海外でも”Sushi”という言葉と料理は知られているので、それに に使う米は一般的にはShort-grain riceと言われています。
この粒の大きさによる分類はアメリカでは一般的なようで、どんな米が必要なのかをざっくり理解するのには便利です。
ただし、この分類は米粒の形による分類のため、アメリカのカリフォルニアで栽培されていて日本人にも美味しいNishiki rice などは Medium-Grain Rice(中粒米)と分類されています。
ちらし寿司で求めれれている米は、日本の米の特徴としてある適度な粘りと甘みです。いわゆるうるち米です。
うるち米の英語表記は、”Uruchi Rice”のようですが、この名前はアメリカではあまり知られていません。
なので、日本の白米を正確にしめすのには ”Jpanese Rice” や ”Sushi Rice”もしくは、Nishiki rice といった商品名を記載するのが良いのかもしれません。
ちなみに、Short-grain rice(短粒米)をネットやお店で探すと、Sushi 用ライスの他にイタリアの短粒米のアルボリオ米 (Arborio rice)を見かけます。これはリゾットに使われるようです。
米の食べた時の特徴は、米に含まれる2種類のでんぷん、アミロースとアミロペクチンの割合によって決まります。アミロースが少ないほど粘りがあります。
うるち米はアミロースが20%弱です。このアルボリオ米はアミロースが20%〜といった感じで粘りに関しては似ているようです。
しかし、うるち米の長さは5mm程度ですが、アルボリオ米はその1.5倍ぐらい大きいです。リゾットに最適とのことなので美味しいスープをたっぷり吸い込む事が出来るお米なのだと思います。
さらに、 Glutinous Rice, sticky Rice, Sweet Rice などと呼ばれている日本のもち米もShort-grain rice(短粒米)に分類されます。しかし、アメリカでsticky Riceとして良く知られているのは細長いタイ米です。
ということで、米の種類は大量です。簡単にざっくり全体を理解するのも難しいぐらい大量です。
アメリカのスーパーではそんな様々な種類の米が売られています。さすがです。
アメリカで売ってる酢の話
酢もまたたくさんの種類が売られています。そして、その中に米酢がありました。ちょっとびっくり。名前は ”Rice vinegar”です。レシピにはRice Vinegar と記載しました。
Rice vinegar のお値段は 12oz(約350ml)3.5ドルです。Marukan Vinegar USA の商品です。日本で買うより高めです。
アメリカの料理サイトにはRice vinegar のかわりに White Wine vinegarも使えると書いてあったので、いつか White Wine vinegar を味見してみたいなと思います。
他にも気になるお酢が色々あります。
売り場で一番のスペースを占めているのがWhite vinegar です。32oz(約950ml)2ドル程度です。
穀物を糖化・アルコール発酵させ、そのアルコールを酢酸発酵させて作っています。これは日本でよく見る穀物酢と同じです。サラダのドレッシング、マリネ、野菜の酢漬け、肉の煮込みなのどに使われるようです。
次によく見かけるのが Apple cider vinegar です。値段はWhite vinegarの1.5倍程です。
りんごを原料にして作られたお酢で、White vinegarより健康に良い酢と言われているようですが、真偽の程は定かでないようです。りんごの風味があるため、それを活かしたドレッシングなどが作れます。
酸性度数はWhite vinegar より低いとされていますが、それでも5%程度です。
ちなみに、日本の米酢は4.5%程度です。日本の穀物酢はそれより少し低いです。
他にも赤ワインビネガー、バルサミコ酢、米酢のかわりにもなると書かれていた白ワインビネガーなどが売れれています。
さすが、アメリカです。色々売ってます。
アメリカで簡単ちらし寿司をつくる
ちらし寿司は日本ではかなり馴染みのある料理です。日本の伝統料理のひとつでもあります。その見た目の鮮やかさからもお祝いの席でよく提供されている料理です。
刺し身やいくらを添えるとかなり豪華になります。私はそんなちらし寿司も大好きです。
でも、ここれ紹介するのはそういう感じではなく、アメリカでアメリカの方にも作ってもらえるような超簡単ちらし寿司レシピです。
材料はアメリカのスーパーでもまあまあ簡単に買えるもので、アメリカの家庭にある調理器具で作れるように考えました。
なので、鍋でご飯を炊きます。醤油を使わずに具材を作りました。
簡単ちらし寿司の作り方概要
1.ご飯を炊きます
2.すし酢を作ります
3.すし飯を作ります
4.具材を混ぜて、トッピングします
(参考に具材の作りかを紹介します)
簡単ちらし寿司の作り方手順
ご飯を炊きます
■1カップ弱の米を洗います。
■米を1カップの水にひたします。
■鍋でご飯を炊きます。
・沸騰するまで中火・完全に沸騰したら弱火で8分・火を停めて、そのまま2分蒸らします
すし酢を作り、すし飯を作ります
■大さじ2の米酢、大さじ1.5の砂糖、小さじ半分の塩を混ぜてすし酢を作ります。
■出来上がったご飯を素早く大きな入れ物に移し
■すし酢をかけて、混ぜます。
具材を混ぜて、トッピングして出来上がり!
■塩もみした人参を混ぜます
■錦糸卵とエビと枝豆をトッピングします
■出来上がりです!
具材づくりの参考
塩もみ人参
■人参を細く切ります
■小さじ半分の塩をふりかけ、軽くまぜて、15分程度おきます
■キッチンペーパーで水気をしぼって完成
*レシピに14分となっているのは誤タイプです。本当は15分と書く予定でした。
錦糸卵
■2個の卵と、小さじ1の砂糖、小さじ半分の塩を混ぜます
■フライパンで薄く焼いて、細くカットします
枝豆
■冷凍枝豆を沸騰したお湯で1分〜1分半 湯がきます
■ザルにあげて完成
あとがき
アメリカのレシピサイトで、料理に使う言葉を調べました。煮るにも言い方が色々あったりして、とても勉強になりました。
また、寿司用の米の炊き方を紹介するページに、”パスタのように茹でません” 、”蒸しません”、”鍋に調味料は入れず、水だけで調理します”と言った表現がありました。
こういった表現からも、英語ユーザー多さと、アメリカの多様性を感じることが出来ました。
いやぁ。勉強になりました。
でも、これでは英会話は上達しません。残念。
ここまで読んでいただきありがとうございました。