子供や自分のこと

「知らないと後悔する定年後の働き方」を読んで考え学んだこと

2021年3月3日

知らないと後悔する定年後の働き方
出版社 : フォレスト出版
発売日 : 2019/10/25

木村勝(きむらまさる)
1961年生まれ。
一橋大学社会学部卒。 日産自動車に入社、人事畑を25年間歩み続ける。2006年関連会社に転籍。2014年独立。人事業務請負の「リスタートサポート木村勝事務所」を開設。
著者情報参考:リスタートサポート木村勝事務所

日本的な企業で働いていきたサラリーマンにはなかなか専門的なスキルが身につきにくいと言われています。

そんなサラリーマンの定年後の働き方にどんなものがあるのか気になりました。

大企業のサラリーマンだった方が紹介してくれるなら説得力があると思い読みました。

本の説明

定年後も稼ぎ続けるために、どうしたらいいかを具体的に教えてくれます。また、これからの自分のキャリアを考えなければいけいないということに気づかせてくれます。

定年後のお金の不安は多くの方がかかえている問題です。

そこで一番の解決策は働くことです。

働くという意味では、高齢者雇用に関する様々な施策により、年金支給開始まで働くことは出来ます。

しかし、会社の戦略による希望しない異動、職場や会社からそれほど歓迎されていない現実。

そんな環境の中で、働き続けることの厳しさをこの本は教えてくれます。

そこで提案されるのが、会社にいるうちから80歳現役を目指し、これからの自分のキャリアを考る。
そして、あるタイミングで会社から独立するということです。

これからの自分のキャリアを考えるというのは、まずは一度立ち止まり、自分のキャリアの棚卸し、将来のビジョンを描き、そこに向かってどう行動していくかを具体的に考えることです。

会社からの独立というのは、個人事業主となり、今まで雇用されていた会社と業務委託契約をむすび仕事を受けるということです。

この本の中では、これら全てを著者の実例付きで具体的に教えてくれます。

また、著者の例だけでなく、様々な業種、職種の事例が豊富に紹介されています。

*この本の中で紹介されている政策

・昭和36年以降に生まれた人の厚生年金の支給開始は65歳です。その埋め合わせとされているのが、高年齢者雇用安定法による65歳までの雇用義務化です

・2019年5月には「希望する高齢者が70歳まで働けるようにするための高年齢者雇用安定法」の改正の骨子が発表されています。(2020年2月には「70歳までの雇用確保の努力義務」を盛り込む改正案が閣議決定されています。)

・2017年12月に経済産業省より公表された「『人生100年時代』の企業の在り方〜従業員のキャリア自律の促進」という報告書での中で「企業の役割は「雇い続けることで守る」から、「社会で活躍しつづけられるように支援することで守る」に変容が求められているのではないか」と提言されている。

・2018年1月に厚生労働省はモデル就業規則を改定「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を公開してその導入促進をすすめており、その結果として副業・兼業を原則として禁じていた多くの企業が、次第に容認するようになってきている。

mohamed HassanによるPixabayからの画像

ただし、独立してからの働き方はそれほど詳しくは書かれていません。
それは、こちらの本に書かれているようです。
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こんな方におすすめ

今の会社にずっと勤めてきたという40代、50代のサラリーマン全てにおすすめです。定年間近と言われる年齢になる前に、今後の働き方を考えるのにとても良い機会になると思います。

特におすすめなのは、現在バリバリ仕事をしている方!

現在バリバリ仕事をしている人に特におすすめ

会社がこれからどんどん成長していくのでなければ、役職に限りがあります。また役職定年もあります。

たとえ実力があってもいつまでの上司の立場でいられるとは限りません。

自分より年下の上司のもとで働く日がくるかもしれません。

それも楽しそうと思える方なら良いのですが、そんな状況はやりづらいなぁ〜と思うなら、この本で紹介されている独立はぴったりの選択だと思います。

また、今の職場でそれなりの立場になっているということは仕事が出来る人であるはずです。

それは、この本で紹介されている独立の形でやっていける力があるということだと思います。

Gerd AltmannによるPixabayからの画像

既に会社を辞めてしまっている人、今とは別の仕事をしたいと思っている人には参考になる事例が少ない

この本では、サラリーマン時代の経験、知識、人脈を活かした定年後の独立。

そのために、会社にいる間に様々な力を身につけていく必要性を語っています。

そのため、既に会社を辞めてしまっている人は既に遅しという気持ちになると思います。

今までの仕事はやりたくないという人には目指す所ががぜんぜん違います。

読んで考え学んだこと

ずっと働けることが大切

年金支給開始がこれからもっと遅くなったとして、年金受給額が現在の見積もりより減ってしまったとしても働くことが出来れば少しは安心できます。

また、働くということは、お金のためだけではありません。

社会で自分を必要としている場所がある、誰かと接点がもてる、そうすると自然と身なりにも気を使い、自分の健康も気にする。

シャッキとした自分を保つためにも大いに役立ちます。

ずっと働き続けることは、お金の面でも、自己管理の面でもとても大切なことだと思います

正社員として企業に勤めていると、再雇用制度等で65歳まで働けます。

しかし、これは65歳までしか働くことが出来ないということです。働き続けることは出来ないのです。

定年後も働き続けたいなら、行動を起こさないといけない

今のままの延長では、働き続けるのは難しいようです。

働き続けるために何か行動を起こさないといけません。

最近では、将来の安心に向けて副業をはじめてみましょうというのを聞きます。

しかし、難しい。

趣味の写真、手作り手芸品をネット上で販売することも副業ですが、それなりの稼ぎにつなげるには、時間的にも、気持ち的にも難しい。

業務スキル向上に貢献するような副業を認めている会社も多くありますが、いったいどんな副業のことを指すのかすら私には想像がつきません。

そんな中、この本に書かれているように、意識を変えるということなら出来そうです。

ただし、かなり本気で取り組まないといけません。

著者は35歳で生死をさまよう病気にかかっています。

この本の中でも、定年後のイキイキ働くシニア全員に共通する「不遇な過去」ということが紹介されています。

不遇なイベントが起こったタイミングで立ち止まり、将来のキャリアを冷静に見つめ直したことが現在の成功につながっているというものです。

不遇なイベントがない中で、意識をかえるにはそれなりの気合が必要です。

しっかりと一度立ち止まり、真剣に、真剣に、真剣に、真剣に自分の将来を考える。

そうやって自分の将来を本気で考えた結果として、その先もイキイキ働いていけるのだと思います。

様々な働き方を選べる時代

この本で紹介している独立のスタイルはサラリーマンにはなかなか良い形だと思います。

・基本は今いる会社で独立を意識しながら働く。

・独立後は今いる会社から仕事がもらえる。

・仕事以外の時間に勉強する、人脈を作る、新しいことにチャレンジする。

安定した会社に雇われている立場ではなかなか身につかない稼ぐ力も、独立することで必要にせまられ身についていくはずです。

ここで気になるのは、会社を退職し独立した後に、会社から仕事をもらうことが出来るのかというこです。

今はそういったことが出来ない会社も多いと思います。

しかし、令和3年4月から施行される改正高年齢者雇用安定法を見ると、会社と業務委託契約ができる未来を感じさせてくれます。

多くのサラリーマンにとって再雇用制度を使うか、退職するかの2択しかなかった定年後に選択肢が増えることは良いことだと思います。

自分を取り巻く環境は人それぞれ違います。価値観も人それぞれです。

自分に合った働き方を当たり前のように選べる時代になると良いなと思います。

それは定年後の働き方だけでなく、出産後、親の介護中、様々なシーンで求められていることだと思います。

Free-PhotosによるPixabayからの画像

「知らないと後悔する定年後の働き方」読んで考え学んだことまとめ


知らないと後悔する定年後の働き方
出版社 : フォレスト出版
発売日 : 2019/10/25
木村勝(きむらまさる)1961年生まれ。


本の説明
定年後も稼ぎ続けるために、こんな働き方があるよ!と具体的に教えてくれます。

提案されている働き方は、会社にいるうちから80歳現役を目指し、これからの自分のキャリアを考え、あるタイミングで会社から独立する。

独立後、会社と業務委託契約をむすび、仕事をもらいながら、自分を成長させ続けること。


読んで・考え・学んだこと

ずっと働けることは大切

ずっと働き続けることは、お金の面でも、自己管理の面でもとても大切なことだと思います。

■定年後も働き続けたいなら、行動を起こさないといけない。

しっかりと一度立ち止まり、真剣に、真剣に、真剣に自分の将来を考える。
意識をあらたに進んでいく。そうすることで、きっとイキイキ働いていけるのだと思います。

■様々な働き方を選べる時が来てほしい

自分を取り巻く環境は人それぞれ違います。価値観も人それぞれです。自分に合った働き方を当たり前のように選べる時代になると良いなと思います。


私は日本的な企業のサラリーマンでした。生産技術部門で業務の標準化などを主な仕事にしていました。

私がもしこの本で紹介されているように独立して、業務委託された場合を想像してみました。

新しい業務標準の作成を委託されたとして、製図や実験に設備が必要だけど、それは会社のものを借りないと出来ないし、新しい設備やシステムにどんどん変わっていく中でついていけるのか???

それに、自分の子供ぐらいの若者と仕様決めに多くの時間を使い、さらに厳しい納期に苦しめられる。うーーーん。なんだかつらい。

実務を請けおうのには特別な技術がなければ難しいそうです。コンサルタントみたいな立場なら請けおうことも出来そうですがそれにはかなりの経験値が必要です。

私のサラリーマンレベルが低すぎるせいもありますが、全ての人が独立して生き生きと働ける訳ではなさそうです。

でも、定年間近となる前に本気でこれからの人生を考える機会があるのはとても良いことです。
本気で考えることで、気づけることがたくさんあります。

私は仕事をやめてしまったので、これからのことを本気で考えています。気づけたことがたくさんあります。これが働きながら考えられていたらよかったなぁ〜。とは思います。

でも、働きながら本気になるのは難しい!
忙しいし・・・なかなかそういう気持ちにもならないし・・・。

でも、それが出来たら本当に良いと思います。
サラリーマンのみなさん、ぜひぜひ一度、これからのこと考えてみてください。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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