ビーーーッといっぱい出す。何度も同じところに貼る。粘着面がひっつきグチャグチャポイ。
こんなムダづかいはもったいない!こんなもったいないことをさせて教育上いいのか?気になります。
この時、本当にムダなのはテープが思ったように切れなくてどんどん使ってしまうムダだけです。
それ以外のムダに見えることは、どれも子供にとって意味があることです。
そこでこの記事では
・テープの無駄づかい解決策
・子供の工作に使うテープはムダではない!
を紹介したいと思います。
お時間がない方「テープの無駄づかいがもったいない!まとめ」だけでも見てください。
テープの無駄づかいがもったいない!の解決策
子供のテープの使い方を見ているとムダづかいにしか見えないことが沢山あります。
しかし、本当にムダなのは
テープが思ったように切れなくてどんどん使ってしまうムダだけです。
それ以外のムダに見えることは、子供にとってはとても価値があることです。思ったように切れないムダを解決するには
・切りやすいテープ台
・切りやすいテープ
を使うことです。
子供が使いやすいテープ台を使う
ビーーッと長く引き出すのは、引き出す楽しさもありますが、うまく切れなくてその結果引き出してしまっていることがあります。
粘着面がくっついてしまうのも、切りとる時にうまく出来ずにそうなっていることがあります。
そこで、子供が使いやすいテープ台の紹介です。
おすすめのテープ台はコレ!
コクヨ カルカット
重さ1Kg程で滑り止めの付き、テープをとる時に動くことはありません。小さな歯が沢山ついているので軽くキレます。また切り口がきれいです。
小さな歯なので、触れただけでは肌が切れたりしません。怪我の防止という点でも優れています。
ゾウさんのでは何度か歯先で怪我をしていましたが、カルカットに変えてからは大丈夫です。
子供が使いやすいテープ台の条件
コクヨのカルカットをおすすめする理由がこちらです。コクヨのカルカットはこの2つの条件にピッタリあてはまります!
条件1 据え置きタイプ
小さなお子さんにとって、片手で持ちながら、もう片方の手で切るという同時に2つの作業は難しいものです。そこで、据え置きタイプがおすすめです。
また、片手に貼りたい物を持って、テープを使うような状況がほとんどなので、片手で作業が出来ないと「テープとって!」と親が呼ばれることになります。
重さは、安定、安心して据え置ける1 kg 程度のテープ台が良いです。テープを引き出す時に動かず、切り取りやすくなります。
重さがあるため、万が一の落下時大変危険です。しっかりした滑り止めの工夫がされているかのチェックは重要です。
条件2 カットしやすい歯先
小さなお子さんが片手で切り取るためには、歯先の切れやすさは重要です。
簡単に切れないと必要以上に引っ張り出す原因になります。また、変に力を入れてしまい歯先で指を怪我してしまう危険があります。
歯先が特種な形をしていて、従来より軽い力でカットできる商品もあります。
また、長く使っていて歯先が曲がっている。テープのネバネバがついている。という状態だと大人の力では気づかなくても、子供には切りづらいということがあります。一度チェックしてみましょう。
子供が使いやすいテープを使う
テープによって、引っ張りだしにくい、切りにくい、貼りにくい、剥がれやすいといったことがあります。
その結果、無駄にテープを使ってしまっていることがあります。そこで、こういった問題が少ないテープを使うことをおすすめします。
おすすめのテープはコレ!
セロテープ
ピーーーッと引っ張りだしやすく、サクッと切れて、しっかり貼れる。子供が100カット使っても7.6円。そんなに高くありません。
長く貼っているとテープが少々黄ばみますが、子供の工作です。全く問題ありません。
通常10巻セットで売っています。子供がピッと引き出すとだいたい5cm。1巻で700カットです。10巻で7,000カット!たっぷり使えます!
テープの性能と値段比較
セロテープをおすすめする理由ががこちらの比較です。100均は安い。でも性能はいまいちです。
スコッチ超透明テープの性能はセロテープと同じです。
透明度はスコッチが上です。カットするとそれほど差はわかりません。
スコッチかセロテープかは値段で決めました。
セロテープ | スコッチ 超透明テープ | 100均テープ(OPPテープ) | |
---|---|---|---|
1巻あたりの値段 | 53円(1巻35m) | 66円(1巻35m) | 22円(1巻20m) |
100カットの値段* | 7.6円 | 9.4円 | 5.5円 |
引き出す | ◯ | ◯ | ✕ |
切りやすい | ◯ | ◯ | △ |
貼りやすい | ◯ | ◯ | △ |
しっかりくっつく | ◯ | ◯ | △ |
*1カット5cmで計算
引き出しやすさ
テープ表面の加工によります。この加工により、グルグル巻き付いているテープが、どれくらいはがれやすいかが決まります。
価格は、こういった所の性能にも関係してくるのだと思います。
100均テープは引き出しにくいだけでなく、一度テープの先端を見失うとなかなか見つけることが出来ず、見つけてもなかなか剥がすことが出来ません。
切りやすさ
テープの材質が関係しています。セロテープの材質はセロハン。セロハンはパルプが原料で、産業上は紙に分類されています。
スコッチテープ、100均テープ(OPPテープ)の材質は、ポリプロピレンです。薄いプラスティックのようなものです。
両者を比べれば、紙のような性質をもつセロハンの方が切りやすいです。
そもそもポリプロピレンはセロハンより丈夫であることが特徴です。ポリプロピレンは手で切るのはかなり難しく、ゾウさんのテープカッターのようなプラスティックの歯ではなかなか切れません。
貼りやすさ
厚みや、摩擦が関係します。テープがクネッとしないか、静電気で思わぬ所にくっつかないかということです。
100均テープはコシがないのか、静電気なのか、すぐクネッとなります。
セロハンとポリプロピレンを比べると、セロハンは摩擦による影響が少ないとされています。
しっかりくっつくか
テープの粘着剤の種類によります。セロテープ、スコッチ超透明テープはゴム系の粘着剤です。一般的にアクリル系の粘着剤より強いとされています。100均テープはアクリル系の粘着剤です。
粘着力の耐候性能(太陽の光や、雨や、気温変化などに耐える力)という点では、一般的にアクリル系の粘着剤が優れています。*注意:100均テープの耐候性能は不明です。
また、ゴム系の粘着剤は時間が経つと黄ばんできます。屋外に、長く透明感ある状態で貼りつづけたいといった場合は、アクリル系粘着剤がよいです。
テープの臭いと環境対応(テープの使いすぎとは関係ないですが)
使いすぎには関係ありませんが、子供が使う上で気になるので調べてみました。
セロテープ | スコッチ 超透明テープ | 100均テープ (OPPテープ) | |
---|---|---|---|
環境への配慮 | ◎ | ◯ | ✕ |
刺激臭対策 | ◯ | ◯ | ✕ |
環境への配慮
セロテープは全て天然素材で出来ているため、焼却した際のCO2排出量が他のものに比べて少ないです。
スコッチ超透明テープも粘着剤に有機溶剤を使っていないため、環境への配慮がされています。
刺激臭対策
セロテープは天然ゴムから出来た粘着剤のため、刺激臭がほとんどありません。
またスコッチ超透明テープは合成ゴムから出来た粘着剤を使っていますが、有機溶剤を使用していないためほとんど臭いがしません。
100均テープ(OPPテープ)はアクリル系粘着剤の独特の刺激臭がします。製造過程で使われている有機溶剤の臭いです。
子供の工作に使うテープはムダではない!
上手に切れない、上手に貼れない、貼るべき所がわかっていない。大人から見るとムダにテープを使ってもったいないと思ってしまいますが
子供たちは多くのことを学び、成長しています!
もったいなくありません!!
また、子供は芸術家です!芸術品を作るのにもったいないなんて気持ちは必要ありません。
「子供は誰でも芸術家だ。問題は大人になっても芸術家でいられるかどうかだ」
(原文) Every child is an artist. The problem is how to remain an artist once he grows up.
パブロ ピカソさんの言葉です。「芸術は人生の必要無駄」
彫刻家佐藤忠良さんの言葉です。
こんな凄い大人もいます。
テープを使った工作で得られる4つのイイ事
発想力・創造力が育ちます
発想力とは新しいことを思いつく力です。創造力とは、新しいものをつくりだす力です。これから先、大きくなって自分にしか出来ない何かを見つけてもらうために、大切に育てていきたい力です。
もともと子供は発想力や創造力といった能力をもっています。何かを自分で考えて、作って楽しかった!うれしかった!といった経験がその能力を高めていくことにつながります。
テープを使って、自分がつくりたいと思ったものが出来た!そのうれしさや達成感を感じることが子供にはとても大切です。
手先を鍛え、器用にします
つまんで、ひっぱって、押さえて、貼って、テープを使った作業は指先を使う細かな作業です。こういった細かな作業をすることで手先は器用になります。
また、手先を動かすことは脳の刺激になり、脳の発達にも役立つと言われています。逆に、手先は使わなければ器用になりません。
試行錯誤しながら物の扱い方を自ら発見します
縦に貼るとうまくひっつかない。あまり長すぎるとうまくまけない。
何度も失敗することで丁度イイ使い方を身につけていきます。教えてあげればいいことですが、子供には時間はたくさんあります。
試行錯誤して自ら気づいた学びは深く価値があります。
工夫することを学びます
試行錯誤を繰り返す中で、工夫することを学びます。
工夫することで、簡単に出来るようになる、違った使い方も出来るようになる。工夫することを知ることは、創造の幅を広げることになります。
我が子の話ですが、紙皿に紙コップを貼り付ける時に長いテープをグルリと巻きつけていましたが、色々やっていく中で何か所かとめればいいことに気づきました。最近は、1か所だけとめるとパカパカ開閉して面白いことに気づきました。
テープの無駄づかいがもったいない!まとめ
真のムダは、テープが思ったように切れなくて、どんどん使ってしまうムダだけ!!
思ったように切れないムダの2つの解決策は
1.切りやすいテープ台:おすすめはコクヨのカルカット
2.切りやすいテープ:おすすめはセロテープ
子供の工作に使うテープはもったいなくない!
子供たちは多くのことを学び、成長します♪
・子供の発想力・創造力が育ちます
・手先を鍛え、器用にします
・試行錯誤しながら物の扱い方を発見します
・工夫することを学びます
自分で切り裂いた折り紙を、必要以上に引っぱり出したテープで貼り合わせているのを見ると、正直もったいないと思います。笑
でも、ビーーーッとひとひっぱり20cm。お値段0.3円。これで楽しく工作が出来るなら安いものです。どんどん創造力を磨いて欲しいものです♪
ここまで読んでいただきありがとうございました。
参考URL:
セロテープ®とOPPテープの違い
Nittoセロハンテープの成分と安全性は?
tesa® 粘着テープの性能を決める基材の種類や特徴