減塩、減糖が健康のために大切なことは理解しています。しかし、味気ない。
料理の味はうすい。おやつもパンチがない。もう少し、あと少し、濃いものが食べたい。
そんな時、砂糖と塩どっちが体に良いかしら?体に良い方でちょっと濃い味を楽しみたい!そんなことを考えていました。
どちらが良いか?どっちが悪いか?
体に悪いのは砂糖です!!
そこでこの記事では
・砂糖と塩どっちが悪い?
・生活習慣病のリスクで検証
・砂糖と塩の摂りすぎって?
を紹介したいと思います。
お時間がない方、「砂糖と塩どっちが悪い?のまとめ」だけでも見てください。
砂糖と塩どっちが悪い?
砂糖は体に悪いです!
砂糖は全ての生活習慣病に深く関係しています。
もちろん、塩も過剰に摂取すると体に悪いです。
適量であれば、砂糖も塩も体に悪い影響を与えるものではありません。
生活習慣病 | 砂糖 | 塩 |
---|---|---|
糖尿病 | かなり有り | かなり有り |
肥満 | かなり有り | かなり有り |
脂質代謝異常症 | かなり有り | 有り |
小尿酸血症 | かなり有り | ー |
大腸がん | かなり有り | ー |
歯周病 | かなり有り | ー |
*生活習慣病の中で食生活が関係されるとされているものについて、砂糖と塩がどれぐらい関係しているか整理しました。原因となる食事内容に砂糖や塩が明記されていた場合を「かなり有り」としています。かなり有りと有りの差は(すみません)私の主観です。
生活習慣病と砂糖と塩の関係
糖尿病
糖尿病とは、インスリンという血糖値を下げるホルモンの作用が不足して、慢性的に血糖値が高くなる状態をいいます。糖尿病特有の合併症(眼、腎臓、神経の障害)、糖尿病に併発しやすい動脈硬化性疾患(狭心症、心筋梗塞、脳梗塞など)を発症させます。成人の失明の原因の第1位、人工透析を受けなければならなくなる原因の第1位はいずれも糖尿病です。
食生活での原因
不健康な食事が原因です。塩分、糖質やトランス脂肪酸の摂りすぎ。牛肉・豚肉(赤身肉)、加工肉の摂りすぎなどがあげられます。
肥満
脂肪細胞が過剰に蓄積した状態。単純に脂肪が多くなっている状態と、ホルモン異常等の他の原因があって脂肪が多くなっている状態があります。脳梗塞や狭心症や心筋梗塞などを引き起こす動脈硬化の危険因子です。また、高血圧、糖尿病、脂質代謝異常、高尿酸血症などの代謝障害のもととなります。
食生活での原因
単純に脂肪が多くなっている肥満の場合、食べすぎが原因です。食事からとるエネルギー量が消費するエネルギー量を上回ると脂肪として体に蓄積され肥満となります。
脂質代謝異常症
血中の脂質の値(悪玉コレステロール値、中性脂肪値など)が基準値から外れた状態です。脳梗塞や狭心症や心筋梗塞などを引き起こす動脈硬化の主な危険因子です。メタボリックシンドロームの診断基準には、悪玉コレステロール値と中性脂肪値が使われています。
食生活での原因
悪玉コレステロール異常:食事中の飽和脂肪酸の摂りすぎが原因。飽和脂肪酸は、肉の脂身・バターやラード・生クリームなどに多く含まれ、カカオの油脂、インスタントラーメンなど加工食品にも含まれています。
中性脂肪異常:食べすぎが原因です。特に甘いものや酒・油もの・糖質のとりすぎがあげられます。砂糖の入ったソフトドリンクを飲む習慣のある人に多い傾向があります。
高尿酸血症
血中の尿酸が高い状態が高尿酸血症です。痛風や腎結石、尿路結石の原因であるほか、高尿酸血症がある人では、肥満や高血圧、脂質異常症、高血糖を複合的に合併することが多くなっています。
食生活での原因
アルコールのとりすぎ(特にビール)、特に肉類に偏った食事内容があげられます。ショ糖(砂糖)や果糖も尿酸値をあげます。
歯周病
歯周病は、歯垢中の細菌による炎症の結果、歯を支える骨や歯肉が破壊されていく病気です。歯垢は細菌とその排泄物の塊です。喫煙により重症化させることがわかっています。
歯周病と糖尿病は相互に悪影響を及ぼしあっていると考えられています。また狭心症、心筋梗塞、脳梗塞の発症にも歯周病も関与していると考えられています。
食生活での原因
不規則な食生活や栄養バランスが悪い食事。甘いものややわらかいものは歯につきやすく歯垢が増える原因になります。
砂糖と塩の摂りすぎって?
摂りすぎとは、1日あたりの摂取目標値を超えることです!
日本人の食事摂取基準等で、1日あたりの摂取目標値が決められています。
普通に生活をしていると、砂糖も塩も摂取目標値を超えてしまいがちです。摂取目標値はかなり少なめです。
砂糖の適量
砂糖の適量は大人は30g程度です。かなり少なめです。
1日あたりの砂糖の摂取目標値 <普通に生活している場合> 30歳〜49歳:男性33g未満/女性25g未満 1〜2歳:11g /3歳〜5歳:16g /6歳〜7歳:18g <ほとんど動かず生活している場合> 30歳〜49歳:男性29g未満/女性22g未満 *「WHO(世界保健機構)基準にある1日の消費エネルギーの望ましくは5%未満」を元にした数字です。 |
いくつなの飲み物の加える糖の量を見てみます。
清涼飲料水1本あたりの加えた糖の量 コーラ500ml1本:56g カルピスウォーター500ml1本:52g スポーツドリンク500ml1本:31g コーヒー牛乳500ml:35g *データ元:JMA海老名メディカルプラザ 栄養科 |
コーラ1本50g! 女性ならペットボトル半分飲むだけで摂取目標値オーバーです!
食事で使う砂糖の量を頑張って減らしても炭酸飲料やジュースを飲んでしまえばその努力も台無しです。
食べ物の加える砂糖の量を見てみます。
色々な食べ物の加える糖の量 ・牛丼:10g ・肉じゃが:15g ・和風ハンバーグ:1.5g ・鮭のムニエル:0g ・食パン8枚切り2枚:4g ・プレーンクッキー6枚:13g ・ショートケーキ6号8等分(コンビニケーキぐらいの量):15g *料理レシピの1人分の分量から算出しています。お店で売っている商品は、砂糖は炭水化物に分類されていて、食品自体に含まれる糖なのか、加えた糖なのかがはっきりわかりません。 |
牛丼10g!!甘い食事はやはり砂糖多めです。肉じゃが15gはケーキと一緒です。
ちなみに砂糖が少ないおかずの 和風ハンバーグ1.5g、鮭のムニエル0g などは塩分濃いめです。
でもこれらは大切な食事です。野菜や肉から色々な栄養が摂れます。
砂糖のとりすぎを気にするならジュースを飲まない事です。砂糖の量が桁違いです!
ジュースには手を出さないと決めれば、食事は1番美味しいと思える味付けで良い気がします。
また、良い砂糖は体への負担が少ないそうなので、いい砂糖を使おうと思います。
私が使っているのはてんさい糖です。上白糖よりも味はまろやかな気がします。特にクセもないのでどんな料理にも使えます。
価格:523円 |
てんさい糖の原料は北海道産の甜菜。寒い土地で育ちます。寒い土地で育つ食べ物は東洋医学の陰陽論的には体を温めるタイプに分類されることが多いです。冷え性の私にはサトウキビより良いのかな?と思ってこれにしています。
メモ
日本では砂糖の摂取量に関する基準がないので、WHO(世界保健機構)基準を参考にしました。WHOの基準は、「甘くするために加える糖は1日の消費エネルギーの10%未満、望ましくは5%未満。」です。
甘くするために加える糖とは、料理の際に入れる砂糖やジュースに入っているシロップのことで、食品自体がもっている糖(ご飯のブドウ糖、果物の果糖など)は含みません。
塩の適量
塩の適量は大人は7g程度です。これは、かなり少なめです。
1日あたりの塩の摂取目標値 男性7.5g未満 /女性6.5g未満 1〜2歳 : 3g /3歳〜5歳 : 3.5g /6歳〜7歳 : 4.5g (最低限必要量:1.5g) *「日本人の食事摂取基準(2020 年版) - 厚生労働省」に記載さされている数字です |
色々な食べ物の食塩相当量を見てみます。
色々な食べ物の食塩相当量 ・セブンイレブン 塩むすび1個:1g ・吉野家 お新香:1.1g ・吉野家 味噌汁:1.4g ・吉野家 牛丼並:2.7g ・赤いきつね:6.6g ・カップヌードル:4.9g ・食パン パスコ超熟8枚切り2枚:1g ・じゃがりこサラダ1箱60g:0.8g ・かっぱえびせん半袋45g:0.8g ・ソフトサラダせんべい4枚30g程度:0.5g *商品に記載されている数字です。 |
3食分の味噌汁と漬物で7.5g
カップ麺は6.6g
女性なら目標値オーバーです。
カップ麺はは汁まで飲んだ場合なので、汁を残せば半分ぐらいになります。しかし、汁を飲めないのは残念です・・。
正直、この目標値を毎日守るのは無理そうです。でも良い塩を使うと体に負担がかかりにくいそうなので、いい塩を買ってみようと思います。
そして、カップ麺の汁は残そうと思います。
メモ
おにぎりと食パンはお店で買うと塩分が高めなのか!?
コンビニおにぎりみたいにしっかり塩味をつけようと思うと自宅で作っても塩は1g弱使うのでほぼ同じです。ちなみに、自宅で作る味噌汁も 1.2g〜1.5gの塩分量でお店で食べる味噌汁とほぼ同じです。
ホームベーカリーで作る食パンは1斤5g程塩を入れるので、8枚切り2枚で1.25gと、お店で買うのとほぼ同じです。
家でも同じような味付けをするなら塩分は同じぐらいです。
でも家でなら薄味を意識して作る事ができます。そうすれば塩分を控えることができます。さらに、保存料等の添加物はないし、体には優しいです。
砂糖と塩どっちが悪いのまとめ
1.砂糖と塩どっちが悪い?砂糖です。
2.生活習慣病のリスクで検証!
砂糖は多くの生活習慣病に深く関係しています。
生活習慣病 | 砂糖 | 塩 |
---|---|---|
糖尿病 | かなり有り | かなり有り |
肥満 | かなり有り | かなり有り |
脂質代謝異常症 | かなり有り | 有り |
小尿酸血症 | かなり有り | ー |
大腸がん | かなり有り | ー |
歯周病 | かなり有り | ー |
*食生活が関係されるとされているものについて、砂糖と塩がどれぐらい関係しているか整理しました。原因となる食事内容に、砂糖や塩が明記されていた場合を「かなり有り」としています。かなり有りと有りの差は(すみません)私の主観です。
3−1.砂糖の適量は?1日あたり30g程度です。
1日あたりの砂糖の摂取目標値 <普通に生活している場合> 30歳〜49歳:男性33g未満/女性25g未満 1〜2歳:11g /3歳〜5歳:16g /6歳〜7歳:18g <ほとんど動かず生活している場合> 30歳〜49歳:男性29g未満/女性22g未満 *「WHO(世界保健機構)基準にある1日の消費エネルギーの望ましくは5%未満」を元にした数字です。 |
3−2.塩の適量は?1日あたり7g程度です。
1日あたりの塩の摂取目標値 男性7.5g未満 /女性6.5g未満 1〜2歳 : 3g /3歳〜5歳 : 3.5g /6歳〜7歳 : 4.5g (最低限必要量:1.5g) *「日本人の食事摂取基準(2020 年版) - 厚生労働省」に記載さされている数字です |
塩の摂取目標値7g程度とかなり少なくて驚きました。数年前より0.5g少なくなっています。しかし、WHO(世界保健機構)では5g未満を推奨しているので、これでもまだ摂りすぎなのかもしれません。
たしかに、摂りすぎは体に悪い気がします。塩味の濃いおかずはどんどんご飯がすすみ、食べ過ぎにもなります。日本風の食事は、油断しているとついつい塩を摂りすぎてしまうので、減塩減塩!とうるさく言われるぐらいがちょうどいいのかもしれません。
砂糖は、おそらく本当に塩より悪者ですが、減塩のようにうるさく言われていません。最近聞く減糖というのも「砂糖をへらす!」というより糖質全般に減らそう!といった感じです。
糖の仲間であるご飯やうどんは体にとって大切なエネルギー源です。糖なんて大きなくくりでなく、砂糖をピンポイント減らすような「減砂糖」の方が体のために良いと思います。
といっても、砂糖はやはり美味しい。甘いお菓子なしの生活は辛い!
なので、ジュースを飲むのはやめようと思います。いや・・・。出来るだけ飲むのをやめようと思います。
ストレスも体に悪いということですし「砂糖の摂りすぎは体に悪い」ということを頭の片隅に置き、おやつやジュースはほどほどにしていこうと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
参考URL:
厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト
WHO加える糖の摂取量を減らすようによびかけ
WHO食事と塩に関する新しいガイドライン
大東製糖株式会社 砂糖のコラム
糖尿病ネットワーク
食品業界が「果糖ブドウ糖液糖」を使いたがる事情